インタビュー①

留学した時にしてたインタビュー投稿する。

 

【日本を出てアメリカの建築士に】若者こそ視野を広げるべき理由

 

ー学生時代についてお聞かせください。

 

中学3年のときに一人でアメリカに来ました。一年目は移民が多く通う高校に通い、現地の高校に転校しました。学校に日本人は1人もいなかったです。

 

ー中学生だと、両親に心配されませんでしたか?

 

もちろん心配されましたが、自分を変えたかったので。実際のところ家出です。(笑)

 

ー建築の勉強はどの時期から始められたのですか?

 

高校の時からです。大学は芸術学校の建築学部に入学しました。

 

大学では1つの学部の中にカテゴリ―があり、建築学部ではインテリア、ランドスケープなどがあります。その中から、自分のキャリアに合わせて授業を取る人が多いです。

 

ー建築に興味を持ったきっかけはなんですか?

 

私は飛び級で高校2年(10th grade) に転入しました。米国の高校は単位数を満たさないと卒業できないのですが、転入した私は1年分の単位を取得しておらず、取得単位が少なかったため、周りよりも多くの授業を取る必要がありました。そこでたまたま取ったのが、建築の授業でした。

 

いちおう高校がアート系でしたので、アートの授業は充実していました。

 

授業では模型を作ったり、ソフトウェアの勉強をしました。

 

そんな時、その当時の先生が「あなた英語下手くそなんだからこういうことが出来ないとアメリカでは生きていけないぞ」と言われたんです(笑)

その後に市内の高校生の建築コンペがあったので先生に誘われて参加しました。ですが、私は素人ですから期待はしていませんでした。

 

だから発表の日もチャイナタウンで野菜を買っていたんです。突然先生から「今どこにいるの?」と電話がきて、「I’m in China town shopping veggies」と答えました。そしたら、「You got first place! 」と言われて、「はい!?」ってなったのを覚えています(笑)

負けず嫌いなので全力でやりました。期限前3日くらい徹夜しました。

 

前からコンペで1位が取れたら建築士、2位ならインテリアデザイナー、3位ならインダストリアルデザイナーと決めていたので、自分はそこから建築士の道を選びました。

 

このコンペのおかげでグラフィックデザインの会社からインターンシップのオファーが来たのは嬉しかったですね。

 

これがきっかけで建築学科を選びましたが、その前までは建築に行くかも決めていませんでした。

 

ゲームデザイングラフィックデザインを専攻することも考えていました。

 

ー大学入学後はいつ頃からインターンを始めましたか?

 

1、2年生の時はひたすら勉強でした。それで3年生の時からインターンを開始しましたね。

 

ーアートの学生はインターンする会社をどのように探すのですか?

 

私は大学で年に1度行われる展示会で会社にアピールするようにしていました。その展示会に出展する為には世代トップの成績でないとダメなので、授業で良い成績を取る必要があります。

 

展示会には会社の社員が才能ある生徒をハンティングしに来るので、生徒はみんな必死です。そこでオファーを獲得できればインターンです。

 

教授と仲良くなってインターンする道もありましたが、私は展示会で頑張りました。

 

展示会では、自分の作品についてお客さんと話してビジネスカードを渡します。ビジネスカードには、自分のWebサイトや連絡先が書かれています。

 

自分の場合はそれに加えて、自分の作品のポートフォリオのコピーを3冊くらい作って、自分を雇ってくれそうな人に渡していましたね(笑)そうすれば、人事の人に渡せるので。

 

当初の私は語学が他の生徒に比べて劣るので、普通に発表したところでは勝てません。だから私の持つ技術を少しでも見てもらうにはということを考えていました。

 

ーそこでのインターンはどれくらいされたのですか?

 

2年半インターンして、そのまま就職しました。

最近新しい会社に転職したのですが、血眼になって仕事を探しても無視されるだけなので、企業/リクルーター側から食いついてくるの待ってました。

 

転職しつつ、最近Linkedinはアップデートしてません。誰が見てるか分からないし、特に仕事を探してるわけではないので。手元にあるレジュメは常にアップデートしてますが。

 

大学の授業でも、発言が苦手だとグループプロジェクト気を抜くと美味しいところは同期に取られてしまいます。

 

転職の時は自分の条件をリクルーターにハッキリ言うことが大事です。相手もビジネスですからね。私はもともと企業やリクルーターに言われたことを受け入れているだけでした。実力が足りないからあまり選べないと思ってて(笑)

 

だけど上司や教授からもっと条件を言った方が良いとアドバイスされてから、条件を言うようになって、それで決まったのが今働く会社です。

 

ー会社では今どんなお仕事をされているのですか?

 

新築マンションを担当しています。引き継ぎの仕事なので、細かく見れば見るほど色々出てきます。(笑)

 

ー会社に来る仕事内容はどんなものが多いのですか?

 

転職したてでイマイチまだ把握してません。持ってるプロジェクトで精一杯。

 

前の会社ではリフォームとかですね。理想のデザインの写真が何枚か送られてくるので、それを参考にして部屋の3Dモデルをしてクライアントに送ります。

 

あとはクライアント、現場の工事する人とのミーティングをしながら建設するって感じです。

 

ーこれから将来に日本帰る選択肢はあるのでしょうか?

 

今のところはないです。自分としては日本の環境で仕事できるのかという疑問が一番大きいです(笑)

 

アメリカに来て10年経って、日本語表現もおかしくなることが多いので。

 

ー僕のような学生に何かアドバイスがあればお願いします。

 

後悔しないように今しか出来ないことをやるべきだと思います。

視野を広げてみるのも大事だと思います。年上の人と会話してみるとか。日本の外に出てみるのも1つです。

 

「見て経験した数だけ人は変わる」と私は思っています。20代の内にどれだけできるかで今後の人生に影響すると思います。

 

世界には自分が今まで知らなかったような種類の人間が沢山います。そうした人に会うと、考え方が広がるし、その先のBenefitにも繋がります。

 

1点だけを見ることを悪いことだとは思いませんが、それが無くなったら何も残りません。

視野を広げてオプションを持っておくのも悪くないと思います。

 

これは今調子がいい人ほど考えるべきことです。現状に安心するのではなく、将来まで考えて選択することが大切だと私は思っています。